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2012/11/20 TOKYO BOOTLEG 2012 秋
Tour ~もしかして悪羅悪羅ですかーっ!?~ファイナル @代官山UNIT

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LIVE:バックドロップシンデレラ / KEYTALK / BELLRING少女ハート / みそっかす
DJ:TOKYO BOOTLEG (O-ant / SMYLE / KoDAMA / あばっと)


ブトレグ初の全国ツアー十ヶ所めとなるファイナル公演は過去二回に亘りアニバーサリー開催を行ってきた代官山UNITの舞台で迎えることとなった。

オープンは18時。平日ということもあり徐々にではあるがワクワクした表情を携えて入場してくるお客さんを前にトップバッターDJ KoDAMAが60分という長尺をフルに使い詞・曲共に噛み締めたくなるような、ワンコーラスでは伝えきれない楽曲のドラマを幾つも織り紡いで音楽の絨毯を会場一面に敷き詰めた頃ステージの幕が落とされみそっかすの5人が姿を現す。

プレイヤー然とした佇まいでバンドの屋台骨を支えるギター、ベース、ドラムの上をヴォーカルはるきちが芯の太い歌声で牽引してゆく様はオーケストラのような意識を共有できているように思える。が、それをロックバンドたらしめるような衝動、いやさ暴動とも言われかねないマイケルの激しい煽動が、そのポップな旋律がみそっかすの音楽の在り方を体現しているように思えた。

会場全員が友達になれるようにという想いを込めたシャンパンタイム(乾杯)を挟んでDJはあばっと。自らを『コミュ障DJ』と自嘲するきらいもあるが、その本当の意味は『DJだけで評価してもらって構わない』という自信の表れでもあるだろう。 事実、彼がTOKYO BOOTLEGにSCRATCH LIVEを持ち込んで以降のROCK DJシーンは急速な技術の進化を見せている。それでいながら未だ誰も彼に大口を叩くものはおろかバトルDJに挑戦しようとする者がいない事実が孤高の地位を確立しているとはいえないだろうか。この日もAIR SWELLやWe Are From Youといったラウドな音楽を中心にBuono!やAKB48×GREEN DAYのマッシュアップまで飛び出すハイテンションなプレイでバンド目当てのお客さんにもDJの可能性を示唆していた。

程なくしてステージには本日随一の核弾頭、BELLRING少女ハートが姿を現す。 と、同時に今までスーツに身を包みながらリズムに揺られていたオタクの方々もその鎧を抜ぎ、臨戦態勢に突入する。
鎧を脱いで戦、とは言いえて妙だが彼等をはじめとするアイドルファンの戦果はライブの共有に成功すること、自らの応援するアイドルが一人でも多くの人に愛される存在になることをライブの成功と考える人が少なくない。この日初めてBELLRING少女ハートを見るロックファンに彼女達のライブの醍醐味を伝え、共に笑い汗を流す為に誰よりも率先して大きく踊り、暴れる。滑稽に見られることも承知の上だろう、しかしその滑稽さが心の壁を壊すことも知っているだろう。メンバーが望む景色を見せたいから。そのステージまで共に歩んでゆきたいから。きっとね。

昭和歌謡やサイケデリックロックを中心としたゆらぎのたゆたう楽曲は勿論、『the Edge of Goodbye』のうねりに巻き込まれたのはオタク、ロックファンのみならずなんとメンバー2名がフェンスに登ってアジテートする場面も。荒削りなことは否めない、だからこそ攻めの手を緩めない、初期衝動の塊を見た。

DJブース3番手はメロコア番長の異名も司るSMYLE。ではあるが同時にメンバー内で唯一、いや最も他人を想いやることのできる男はBUMP OF CHICKEN、ACIDMANといった誰もが楽しむことのできるキラーチューンを中心にイベントの熱量を加速度的に押し上げた。

それだけでは終わらないのもSMYLE。よくよくサウンドへ耳を傾けスクリーンに目を見開いていると勘の良い人から順に一本とられたとでも言いたげな溜め息が浮かび上がってくる。この日の裏テーマは「過去2度のUNIT開催に招聘したバンド」全7組を網羅したセレクトであり、UNISON SQUARE GARDENやFeat,and Loathing in Lasvegasといった7組の面々は今やどれをとってもROCKのDJイベントには欠かせないほどの人気バンドであること、TOKYO BOOTLEGの先見の明も改めて証明してみせた。

たちまちKEYTALKのステージが訪れる。 前日に左腕を故障してしまったギター武正は演奏には参加できない。 ファンも関係者も不安が半分、そしてもう半分はエンターテイナーを自称する武正がどれだけのパフォーマンスを見せてくれるのか、更に言うなら当日の楽屋で話したメンバーからは『3人の方がいいかもしれない(笑)』と大胆不敵な意気込みさえもビンビンに伝えてもらった。 当然3人では形にならない曲はあるだろう、しかしこの状況だからこそ澄み切った歌声を聞かせることのできる『僕のなか』というチョイスはおろか取って置きの新曲であったはずの『マキシマム ザ シリカ(何度聞いても凄まじいタイトル!)』も披露。巨匠のヴォーカルをド真ん中に据えたパワーポップな佳曲だ。 結果として抱いた感想はいつも通り、いや語弊があるかもしれないがKEYTALKは髪の毛一本ブレることなくKEYTALKとしてのライブを全うし、悲壮の表情一つ無いオーディエンスも歌い踊り、こんなKEYTALKのライブを見た経験を自慢気に話せる未来が来るだろうな。そんな笑顔が幾つも見えた。

唯一の過ちは時間が押してしまったことだが『彼等のことだ、その可能性は低くない』と予想の範疇に計算していたので問題ない(笑)

いやむしろその後のDJこそ難アリだ。『5分も10分も変わんねーよ』とでも思っているのか延々と続くMCに自らの名前を求めるコールアンドレスポンス、結果更に10分も押してしまったのは雰囲気イケメンDJ O-ant a.k.a あーりーしゃんっていうか私のことですスミマセン!(苦笑) SMYLEが全方位相互に楽しめる選曲をするならO-antはより深く、個々のファン以外には今ひとつ理解が得られていないのではないか?というアーティスト、 例えばUVERworldやSCANDAL、さくら学院、戸松遥というようなどれも名前は知っているが実際にその魅力に触れたことがない 耳馴染みの無い曲、しかし聴けば必ず好きになってしまう楽曲を中心にスピンさせていただきました。

最後に選んだBiSの『primal.』。知らないであろう皆も踊ってましたもん。 あなたにとっても新たな出会いはありましたか?

時刻は22時を回ったところ。UNITさんのご厚意もあり、まだまだ時間はタップリあります!トリを務めるのは本ツアー全ヶ所帯同していただいた本日の主役、バックドロップシンデレラの登場です! 発売間もないニューアルバム『ジャクソン』収録の楽曲はもはや練りに練り上げられ『将軍はウンザウンザを踊る』では何か禍々しい呪(まじな)いの道具を振り回しながら踊るような、『歌わなきゃジャクソン』では「わーい♪」と無邪気に笑いながら150k/hで突っ込んでくるブルドーザーの運転手のような、一抹のアブノーマルさを宿したあゆみちゃんのヴォーカリストとしての資質は計り知れない。楽しい+怖い=カッコいい。フロアにはいない人種だから。

当然バンドの演奏力もシッカリしたものだ。 ギター渉君のサイドボーカルも、キャナコちゃん一徳君に振り分けられたコーラスワークも抜群のパワーバランスで各曲に彩りを与えている。 『このメンバーでバンドを続けてゆくことを最優先している』とは或る日の打ち上げで渉君が語ってくれたことだがツアーを一緒して納得した。常日頃ずっと行動を共にするわけでなくとも引き千切れない絆があるんだ。

そんなバンド・ゴーズ・オンなライブに人は音楽とそれ以上のものを求めて集まるのかもしれない。

全4組のゲスト出演者、関係者、お客さん、 いや今回のツアーに携わってくれた全ての方に感謝申し上げます。 ありがとうございました。また来年。

追記:打ち上げは四次会まで(笑)

(2013/1/1 report by O-ant)


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